2013年10月17日
四国の川を旅する《四万十川 14/E》
最下流の沈下橋
三里の沈下橋を通過。

四万十川ももうこのあたりとなると、かなりの部分が瀞場と化す。
名残惜しむようにゆっくりとパドルを入れる。
水面に映る景色を壊さないように、ゆっくりとパドルを入れる。
上空にミサゴの姿を確認することが多い。

そうこうするうちに流れが出てくる。
少し出てくる流れも、最後だと思うともったいなく感じる。
思い描いた四万十川では無かったけれども、僕の川旅の中で最もドラマチックで印象的な旅になったことは間違いない。
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三里の沈下橋を通過。
四万十川ももうこのあたりとなると、かなりの部分が瀞場と化す。
名残惜しむようにゆっくりとパドルを入れる。
水面に映る景色を壊さないように、ゆっくりとパドルを入れる。
上空にミサゴの姿を確認することが多い。
そうこうするうちに流れが出てくる。
少し出てくる流れも、最後だと思うともったいなく感じる。
思い描いた四万十川では無かったけれども、僕の川旅の中で最もドラマチックで印象的な旅になったことは間違いない。
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2013年10月14日
四国の川を旅する《四万十川 13》
かわらっこを出発
この日が四万十川最後の日となることを決めた昨日。
僕は、”岡山に帰る”ことにしたのだ。
TちゃんJ子家族とともに。。
というワケで、最終日の朝なのであった。
朝の目覚めから、すぐに撤収にかかる。
荷物をまとめながら、結局短い間ではあったが、心に大きな印象を刻みつけたこの旅のことを考えていた。
思えば、カツオのタタキに完全にやられてしまった高知初日。
四万十に移動してきてからは、雨にふられる事が多かった。
増水で落胆しつつ、天候の合間を縫うように川を下り、道の途中で旅人同士が出会い、そして別れてきた。
そして、親戚の登場という完全にホームな状態が最後に訪れた。
短い期間の中で、時は移り変わり状況も刻々と変化したが、変わらず遠く札幌からサポートしてくれた大切なヒトもいる。
この旅はまだ終えていないが、『わざわざ遠くに来て、置いてきたものの中に大切なものがある事に気付く』という結論めいたものを感じる。
続きを読む
この日が四万十川最後の日となることを決めた昨日。
僕は、”岡山に帰る”ことにしたのだ。
TちゃんJ子家族とともに。。
というワケで、最終日の朝なのであった。
朝の目覚めから、すぐに撤収にかかる。
荷物をまとめながら、結局短い間ではあったが、心に大きな印象を刻みつけたこの旅のことを考えていた。
思えば、カツオのタタキに完全にやられてしまった高知初日。
四万十に移動してきてからは、雨にふられる事が多かった。
増水で落胆しつつ、天候の合間を縫うように川を下り、道の途中で旅人同士が出会い、そして別れてきた。
そして、親戚の登場という完全にホームな状態が最後に訪れた。
短い期間の中で、時は移り変わり状況も刻々と変化したが、変わらず遠く札幌からサポートしてくれた大切なヒトもいる。
この旅はまだ終えていないが、『わざわざ遠くに来て、置いてきたものの中に大切なものがある事に気付く』という結論めいたものを感じる。
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2013年08月16日
四国の川を旅する《四万十川 12》
四万十川で遊ぼう
すっかりファミキャン化した、かわらっこの我がサイト。
マトモな昼食があたる。
相変わらず風は強いが、さんさんと照る太陽のおかげで非常にさわやかな春を感じる。
KンSウと一緒に河原に出る。
ボイジャーを見たKンSウはさかんに乗りたい乗りたいと言った。
わりぃ。
ソロ仕様では、乗せるわけにいかない。
そして水の冷たさも手伝い、なおさら乗せるワケにはいかない。
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すっかりファミキャン化した、かわらっこの我がサイト。
マトモな昼食があたる。
相変わらず風は強いが、さんさんと照る太陽のおかげで非常にさわやかな春を感じる。
KンSウと一緒に河原に出る。
ボイジャーを見たKンSウはさかんに乗りたい乗りたいと言った。
わりぃ。
ソロ仕様では、乗せるわけにいかない。
そして水の冷たさも手伝い、なおさら乗せるワケにはいかない。
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2013年07月10日
四国の川を旅する《四万十川 11》
うるさい朝
借り物のスクリーンタープがバタバタ・・・
時刻は6時半あたり。
日ごろのキャンプでは、僕はまだまだ寝ている時間だ。
しかし、バタバタ音が気になり寝てもいられなくなった。
タープの中に張ったSTから這い出し、外に出た。
青空が広がっている。
同時に、強い北風が感じられた。
「うぅむ・・・」
今日はこの後、岡山からいとこ家族が遊びに来てくれることになっている。
かわらっこに滞在の一日の予定である。
人恋しさがハンパない僕にとっては、かっこうのエサである。
純粋に楽しみだ。
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借り物のスクリーンタープがバタバタ・・・
時刻は6時半あたり。
日ごろのキャンプでは、僕はまだまだ寝ている時間だ。
しかし、バタバタ音が気になり寝てもいられなくなった。
タープの中に張ったSTから這い出し、外に出た。
青空が広がっている。
同時に、強い北風が感じられた。
「うぅむ・・・」
今日はこの後、岡山からいとこ家族が遊びに来てくれることになっている。
かわらっこに滞在の一日の予定である。
人恋しさがハンパない僕にとっては、かっこうのエサである。
純粋に楽しみだ。
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2013年06月18日
四国の川を旅する《四万十川 10》
かわらっこに上陸
漕行は午前だけで切り上げだ。
雨も降ってきた。
そして翌日、かわらっこで岡山からいとこ家族が合流することになっている。
四万十YHでだいぶ癒えたとは言え、人恋しさはいまだにハンパない。
とりあえず見知らぬかわらっこのスタッフに会いたい。笑
かわらっこの河原に上陸だ。
弱い雨が降ってきたが、四万十の川の風情が何とも心くすぐる。
しっとりとした春の小雨だ。

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漕行は午前だけで切り上げだ。
雨も降ってきた。
そして翌日、かわらっこで岡山からいとこ家族が合流することになっている。
四万十YHでだいぶ癒えたとは言え、人恋しさはいまだにハンパない。
とりあえず見知らぬかわらっこのスタッフに会いたい。笑
かわらっこの河原に上陸だ。
弱い雨が降ってきたが、四万十の川の風情が何とも心くすぐる。
しっとりとした春の小雨だ。
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2013年05月26日
四国の川を旅する《四万十川 09》
目的地、かわらっこ
口屋内の、橋梁が落ちた沈下橋に多少びびりながら通過。
すぐに口屋内大橋にさしかかる。

川地図によるとこの先川幅が細くなるようだ。
細くなった川は、当然ながら多少の急流となる。
が、やさしさのカタマリのような四万十川は、そんな常識もくつがえし、ひたすらゆったりとゆっくりと流れた。
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口屋内の、橋梁が落ちた沈下橋に多少びびりながら通過。
すぐに口屋内大橋にさしかかる。
川地図によるとこの先川幅が細くなるようだ。
細くなった川は、当然ながら多少の急流となる。
が、やさしさのカタマリのような四万十川は、そんな常識もくつがえし、ひたすらゆったりとゆっくりと流れた。
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2013年03月17日
四国の川を旅する《四万十川 08》
さよなら四万十川YH
雨の東屋内テント泊で相当やられていたのだろう。
四万十川YHの、やわらかなベッドでたっぷりと睡眠をとった。
お目覚め快調なのである。
「よっしゃ、今日からまた川の上だぞう!」
と思うより早く、
「もう一泊したいなぁ…*´ `*」
という気持ちが前面に押し出されてくる。
しかし、ダメだ。
宿は一泊のみ。
ESCAPEなのだ。
宿泊者全員(と言っても僕とMさんだけなのだが)が揃って朝ごはんのテーブルにつく。
栄養たっぷりの、さっちゃんの朝ごはんを頂き、出発の準備にかかる。
僕よりも先にMさんが出発。
「GOOD LUCK!!この先気をつけて!^^」

自転車で走り去るMさんの笑顔が、なんだか心にしみる…
感傷にひたっている場合じゃない。
今度は、こっちの旅だ。
荷物を抱えた川旅というのは、とにかくパッキングが命である。
濡らしたくない、流したくないものたち。
しっかりとダッフルにつっこむ。
よし、では、僕も出発しよう。
ご主人とさっちゃんにごあいさつ。
「必ずまた帰ってきます!ありがとう!」
YHを出発する。

あれ?
なんか太ったかおれ…^^;
そう、YHがこんなに料理自慢だったとは、まったく知らなかったのである。
再び流れる
YH前の河原から、再び出発だ。
丁寧にパッキングしたダッフルバッグを、ビニールのふとん袋に更に入れる。

さらにその上から土嚢袋をかぶせて、ボイジャーのスターンデッキ下部に押し込める。
この姿が、僕のあみだした最強(廉価という意味)川旅用パッキングだ。
天候は、曇り。
しかしながら少しぬるめな感じの風が吹いている。
高知県西部の天気予報では、午後から雨が降るらしい。
四万十に着いてから、雨の方が多い…
しかしこれは、高知を訪れるもうひとつの理由につながる。
「四万十の最高の顔を見に来なきゃ!^^」
よし。
今回はその理由づけに旅に来たも同然なのだ。
うむ、当初から、目的は明らかに変わっている。
「今日もよろしく、四万十川!」

曇り空、笹濁りの四万十。
テンションは上がって来ないが、その分心も落ち着いている。
ゆっくりと川面に入れるパドル。
とても静かな川行だ。

ほどなくすると口屋内の沈下橋が迎えてくれるはず。
ゆっくりとボイジャーを進ませる。
しばらくすると、口屋内の沈下橋が見えてきた。
見えてきた、のだが…

「あれっ?・・;」
左岸側の橋梁2本分が、無い。
「えっ、まじっすか…^^;」
まったく予想していなかったアクシデントだ。
おそらく少し前に落ちてしまったのだろう。
川の中に橋梁の残骸があるとイヤなので、右岸寄りの橋脚を通り抜けて通過。
そう言えばこのあたりの『口屋内』という地名は、北海道にいてもたまに耳にする。
でもそれが一体、何の紹介であるのかなどは、一切思い出せないのである。
何かキレイなポイントでもあるのかもしれない。
でも、僕の口屋内の印象は、この橋梁の落ちた沈下橋である。
雨の東屋内テント泊で相当やられていたのだろう。
四万十川YHの、やわらかなベッドでたっぷりと睡眠をとった。
お目覚め快調なのである。
「よっしゃ、今日からまた川の上だぞう!」
と思うより早く、
「もう一泊したいなぁ…*´ `*」
という気持ちが前面に押し出されてくる。
しかし、ダメだ。
宿は一泊のみ。
ESCAPEなのだ。
宿泊者全員(と言っても僕とMさんだけなのだが)が揃って朝ごはんのテーブルにつく。
栄養たっぷりの、さっちゃんの朝ごはんを頂き、出発の準備にかかる。
僕よりも先にMさんが出発。
「GOOD LUCK!!この先気をつけて!^^」

自転車で走り去るMさんの笑顔が、なんだか心にしみる…
感傷にひたっている場合じゃない。
今度は、こっちの旅だ。
荷物を抱えた川旅というのは、とにかくパッキングが命である。
濡らしたくない、流したくないものたち。
しっかりとダッフルにつっこむ。
よし、では、僕も出発しよう。
ご主人とさっちゃんにごあいさつ。
「必ずまた帰ってきます!ありがとう!」
YHを出発する。
あれ?
なんか太ったかおれ…^^;
そう、YHがこんなに料理自慢だったとは、まったく知らなかったのである。
再び流れる
YH前の河原から、再び出発だ。
丁寧にパッキングしたダッフルバッグを、ビニールのふとん袋に更に入れる。
さらにその上から土嚢袋をかぶせて、ボイジャーのスターンデッキ下部に押し込める。
この姿が、僕のあみだした最強(廉価という意味)川旅用パッキングだ。
天候は、曇り。
しかしながら少しぬるめな感じの風が吹いている。
高知県西部の天気予報では、午後から雨が降るらしい。
四万十に着いてから、雨の方が多い…
しかしこれは、高知を訪れるもうひとつの理由につながる。
「四万十の最高の顔を見に来なきゃ!^^」
よし。
今回はその理由づけに旅に来たも同然なのだ。
うむ、当初から、目的は明らかに変わっている。
「今日もよろしく、四万十川!」
曇り空、笹濁りの四万十。
テンションは上がって来ないが、その分心も落ち着いている。
ゆっくりと川面に入れるパドル。
とても静かな川行だ。
ほどなくすると口屋内の沈下橋が迎えてくれるはず。
ゆっくりとボイジャーを進ませる。
しばらくすると、口屋内の沈下橋が見えてきた。
見えてきた、のだが…
「あれっ?・・;」
左岸側の橋梁2本分が、無い。
「えっ、まじっすか…^^;」
まったく予想していなかったアクシデントだ。
おそらく少し前に落ちてしまったのだろう。
川の中に橋梁の残骸があるとイヤなので、右岸寄りの橋脚を通り抜けて通過。
そう言えばこのあたりの『口屋内』という地名は、北海道にいてもたまに耳にする。
でもそれが一体、何の紹介であるのかなどは、一切思い出せないのである。
何かキレイなポイントでもあるのかもしれない。
でも、僕の口屋内の印象は、この橋梁の落ちた沈下橋である。
2012年10月16日
四国の川を旅する《四万十川 07》
四万十川ユースホステル
ボイジャーから引き揚げた重たい荷物を背負って、四万十川YHまでの小道を歩く。
ウェットが暑くて、また汗だくになった。
YHのドアを開けると誰もいない。
「すみませ~ん!」
何度か叫ぶと、顔を出してくれた方は…
当日のお客さんだった。
「いやぁ、今だれもいないみたいだねぇ、ま、上がって。休んで下さいよ。」
と、宿泊のお客さんにすすめられる。
ほどなくして宿の奥さんが対応してくれた。
早速シャワーを浴びさせてもらった。
カヌー館から汗だくになった体をきれいにする。
至極快適。
浴室から出てさっそく、YHにこしらえてあるテラスに出てビールを飲んだ。

シジュウカラが時おり姿を現し、きれいな声のさえずりを聞かせてくれた。
たまらない時間である。
水の上から陸上へ。
地に足をつけてゆっくりと飲みなおすビールもうまい。
でも、やはり川の風情を楽しみながら飲みたい。
時間はまもなく夕暮れ時。
普通のサラリーマンはその日の仕事の追いこみをしている時間帯であろう。
ザマミロ、こっちは河原でビールだい。

この旅用にいろんな曲をつめこんだウォークマン。
自分にとってはいずれも旅情をかきたてる選曲をしてきている。
少し肌寒いが湯上りには心地よい風が僕を包んでいた。

ひとしきりビールを楽しんだあと、YHに戻る。
荷物を整頓したあと食事スペースで置いてあった本を読みながら休憩していると、最初に顔を出してくれたMさんが現れて、旅人同士の会話が始まった。
Mさんは群馬から来ており、自転車で高知と愛媛をまわるそうだ。
僕はビールを飲み、酒を飲まないMさんはお茶で話に付き合ってくれる。
前日まで雨の降り続いた高知を、ゴアのレインウェアを着込んでペダルを踏み続けていたらしい。
ゴアのウェアを着用してから、雨の移動も全くツラくなくなったという。
やっぱりダテに高いだけじゃないんだな。。
僕のTNFのレインウェアは、”透水透湿タイプである”ことを話したら、笑ってた。^^;
いいぞ、年の離れたトモダチの出現に、つい酒も進んでいった。
宴会からまた旅へ
そうこうしているうちに、四万十川YHの誇る夕食がテーブルに並んだ。
やばい、ウマそうである。
今朝まで食べていた粗食がうそのようなメニューだ。

今までYHに泊ったことは無かったのだが、正直”YH”という宿からこのような料理が出てくるものだとは知らなかった。
季節柄、たけのこをふんだんに使った料理が振舞われる。
冷凍ものではあるが、四万十川自慢の鮎も。
高知に来た初日、ひろめ市場で食べた夕食以来の豪華なごちそうであった。
年の離れたトモダチMさんと舌鼓。
驚くことにMさんは僕よりも圧倒的に速いスピードで、ひとつ残さず食べ終わってしまった。
僕は、ろれつが回らなくなってきた舌で、時に味わい、時に饒舌に旅を語った。
Mさんも応えてくれた。
今まで経験されたご自身の旅。
僕なんかよりたくさん旅を経験してきている。
ただ、旅のテーマだけなら僕も負けていないと思う。
なんせ、それは・・・
YHほホスト夫婦お二人も加わって頂いて、楽しい夕食の時間もそろそろ終わりである。
トモダチ、Mさん、ご主人、奥さんさっちゃん、ありがとうございました!!

Mさんは就寝。
僕は高知名産の栗焼酎『ダバダ火振』をもらい、たけのこのアテをいただいてしばらく一人で今までの旅を回想していた。
どうやら僕は明らかに一匹オオカミではない。
ひとりの淋しさに生きていけっこない。
今までの旅を見直そう。
人と出会う旅。
知識、見識、視野、すべて広げたい。
そして、最後に目指すものを、自分の旅の中で終えよう。
もう一度、外に出て設けられたデッキに立ち空を見上げた。
山あいだから、空はせまい。
だが鮮明な星空だ。
部屋に戻り、就寝。
本来であれば相部屋であるが、今日は4ベッドの広い部屋を独り占めである。
明日からの行程が、より楽しみになってきた。
****お知らせ****
こんな素敵な体験のできる、四万十川ユースホステル
http://www.gallery.ne.jp/~yh40010/
僕の滞在時の四万十川YH ブログ記事
http://shimantoyh.blog25.fc2.com/blog-entry-738.html
ボイジャーから引き揚げた重たい荷物を背負って、四万十川YHまでの小道を歩く。
ウェットが暑くて、また汗だくになった。
YHのドアを開けると誰もいない。
「すみませ~ん!」
何度か叫ぶと、顔を出してくれた方は…
当日のお客さんだった。
「いやぁ、今だれもいないみたいだねぇ、ま、上がって。休んで下さいよ。」
と、宿泊のお客さんにすすめられる。
ほどなくして宿の奥さんが対応してくれた。
早速シャワーを浴びさせてもらった。
カヌー館から汗だくになった体をきれいにする。
至極快適。
浴室から出てさっそく、YHにこしらえてあるテラスに出てビールを飲んだ。
シジュウカラが時おり姿を現し、きれいな声のさえずりを聞かせてくれた。
たまらない時間である。
水の上から陸上へ。
地に足をつけてゆっくりと飲みなおすビールもうまい。
でも、やはり川の風情を楽しみながら飲みたい。
時間はまもなく夕暮れ時。
普通のサラリーマンはその日の仕事の追いこみをしている時間帯であろう。
ザマミロ、こっちは河原でビールだい。
この旅用にいろんな曲をつめこんだウォークマン。
自分にとってはいずれも旅情をかきたてる選曲をしてきている。
少し肌寒いが湯上りには心地よい風が僕を包んでいた。
ひとしきりビールを楽しんだあと、YHに戻る。
荷物を整頓したあと食事スペースで置いてあった本を読みながら休憩していると、最初に顔を出してくれたMさんが現れて、旅人同士の会話が始まった。
Mさんは群馬から来ており、自転車で高知と愛媛をまわるそうだ。
僕はビールを飲み、酒を飲まないMさんはお茶で話に付き合ってくれる。
前日まで雨の降り続いた高知を、ゴアのレインウェアを着込んでペダルを踏み続けていたらしい。
ゴアのウェアを着用してから、雨の移動も全くツラくなくなったという。
やっぱりダテに高いだけじゃないんだな。。
僕のTNFのレインウェアは、”透水透湿タイプである”ことを話したら、笑ってた。^^;
いいぞ、年の離れたトモダチの出現に、つい酒も進んでいった。
宴会からまた旅へ
そうこうしているうちに、四万十川YHの誇る夕食がテーブルに並んだ。
やばい、ウマそうである。
今朝まで食べていた粗食がうそのようなメニューだ。
今までYHに泊ったことは無かったのだが、正直”YH”という宿からこのような料理が出てくるものだとは知らなかった。
季節柄、たけのこをふんだんに使った料理が振舞われる。
冷凍ものではあるが、四万十川自慢の鮎も。
高知に来た初日、ひろめ市場で食べた夕食以来の豪華なごちそうであった。
年の離れたトモダチMさんと舌鼓。
驚くことにMさんは僕よりも圧倒的に速いスピードで、ひとつ残さず食べ終わってしまった。
僕は、ろれつが回らなくなってきた舌で、時に味わい、時に饒舌に旅を語った。
Mさんも応えてくれた。
今まで経験されたご自身の旅。
僕なんかよりたくさん旅を経験してきている。
ただ、旅のテーマだけなら僕も負けていないと思う。
なんせ、それは・・・
YHほホスト夫婦お二人も加わって頂いて、楽しい夕食の時間もそろそろ終わりである。
トモダチ、Mさん、ご主人、奥さんさっちゃん、ありがとうございました!!
Mさんは就寝。
僕は高知名産の栗焼酎『ダバダ火振』をもらい、たけのこのアテをいただいてしばらく一人で今までの旅を回想していた。
どうやら僕は明らかに一匹オオカミではない。
ひとりの淋しさに生きていけっこない。
今までの旅を見直そう。
人と出会う旅。
知識、見識、視野、すべて広げたい。
そして、最後に目指すものを、自分の旅の中で終えよう。
もう一度、外に出て設けられたデッキに立ち空を見上げた。
山あいだから、空はせまい。
だが鮮明な星空だ。
部屋に戻り、就寝。
本来であれば相部屋であるが、今日は4ベッドの広い部屋を独り占めである。
明日からの行程が、より楽しみになってきた。
****お知らせ****
こんな素敵な体験のできる、四万十川ユースホステル
http://www.gallery.ne.jp/~yh40010/
僕の滞在時の四万十川YH ブログ記事
http://shimantoyh.blog25.fc2.com/blog-entry-738.html
2012年09月07日
四国の川を旅する《四万十川 06》
ぼちぼち進めないと忘れてしまいますね…
一日目の川行
川は優しいスピードで流れ続けた。
やはりカヌーツーリングとはこういうのんびり系でなくてはなるまい。
たまに現れる瀬もまた、それはそれで楽しいのだが。
艇の上で飲むビールを、僕は大切にしたい。
瀬は、ビールをこぼすのである。
網代を越えると、川の蛇行もいったんゆるくなる。
直線部はビールを飲むのに最適だ。
流れる景色は、漕力によるものではない。
方向修正のためにたまにパドルを川面に入れる程度だ。
ゆったりと四万十は流れた。
前日、長生の沈下橋、半家の沈下橋などを見てきたが、川から眺める沈下橋は次が初めてだ。
岩間の沈下橋が見え始めていた。

すでに沈下橋とは数本対面しているとは言え、川からの対面は初めてである。
なんか、いいな。^^

川下り最初の沈下橋を、休憩ポイントに定めた。
右岸下流側には岩間キャンプ場もあるはずだ。
四万十の流れの中に点在するキャンプ場を確認するのもまた、ひとつの趣である。

上陸。
札幌からやってきた僕とボイジャーの初休憩スポットだ。
そう思うと、この四万十ではありふれたこのショットも絵になるではないか。
体を締め付けていたPFDを脱ぎ、トレードマークとなった”かまわぬ”の日本手ぬぐいを頭から取り去り、タバコに火をつけて煙を吐いた。
高知め…
四万十め…
好きだぜ。。 続きを読む
一日目の川行
川は優しいスピードで流れ続けた。
やはりカヌーツーリングとはこういうのんびり系でなくてはなるまい。
たまに現れる瀬もまた、それはそれで楽しいのだが。
艇の上で飲むビールを、僕は大切にしたい。
瀬は、ビールをこぼすのである。
網代を越えると、川の蛇行もいったんゆるくなる。
直線部はビールを飲むのに最適だ。
流れる景色は、漕力によるものではない。
方向修正のためにたまにパドルを川面に入れる程度だ。
ゆったりと四万十は流れた。
前日、長生の沈下橋、半家の沈下橋などを見てきたが、川から眺める沈下橋は次が初めてだ。
岩間の沈下橋が見え始めていた。
すでに沈下橋とは数本対面しているとは言え、川からの対面は初めてである。
なんか、いいな。^^
川下り最初の沈下橋を、休憩ポイントに定めた。
右岸下流側には岩間キャンプ場もあるはずだ。
四万十の流れの中に点在するキャンプ場を確認するのもまた、ひとつの趣である。
上陸。
札幌からやってきた僕とボイジャーの初休憩スポットだ。
そう思うと、この四万十ではありふれたこのショットも絵になるではないか。
体を締め付けていたPFDを脱ぎ、トレードマークとなった”かまわぬ”の日本手ぬぐいを頭から取り去り、タバコに火をつけて煙を吐いた。
高知め…
四万十め…
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2012年06月16日
四国の川を旅する《四万十川 05》
憧れの川旅へ
二日間お世話になったカヌー館と四万十ひろばキャンプ場に別れを告げる。
そしてボイジャーは、四万十川をゆっくりとストリームインのためいったん上流側に進んだ。
頬を伝うのは四国の風だ。
四万十の風だ。
頭に巻いた日本手ぬぐいの裾が揺れる。
思わず天空に顔を向けた。
気持ちのいい青空。
出発だ。
ストリームインから下流に方向を転換する。
まずは浅いところをひっかからないように進む。
見える。
ここで、sight masterの本領が発揮される。
見えるんだ。
進める。
いよいよ四万十川の本流に乗った。
見たことのない景色だ。
北海道の川とは、本質的に違う川の景色がある。
折り重なる山々を、縫うように蛇行する四万十川。
山間を流れる川なんて、激流しか知らなかった。
四万十は、違う。
優しい。
包みこまれるようだ。


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二日間お世話になったカヌー館と四万十ひろばキャンプ場に別れを告げる。
そしてボイジャーは、四万十川をゆっくりとストリームインのためいったん上流側に進んだ。
頬を伝うのは四国の風だ。
四万十の風だ。
頭に巻いた日本手ぬぐいの裾が揺れる。
思わず天空に顔を向けた。
気持ちのいい青空。
出発だ。
ストリームインから下流に方向を転換する。
まずは浅いところをひっかからないように進む。
見える。
ここで、sight masterの本領が発揮される。
見えるんだ。
進める。
いよいよ四万十川の本流に乗った。
見たことのない景色だ。
北海道の川とは、本質的に違う川の景色がある。
折り重なる山々を、縫うように蛇行する四万十川。
山間を流れる川なんて、激流しか知らなかった。
四万十は、違う。
優しい。
包みこまれるようだ。
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