2009年11月03日
北海道の川を旅する《歴舟川 9/E》
ゴール。太平洋
ついに、ここまで来た。
波の音が轟く。
今までとうとうと流れていた歴舟川も、ついに流速が落ちる。
陸からの河岸の景色になんとなく見覚えがある。
「この場所で間違いないんだ…」
知らない道を通った後に見慣れた場所が見えたとき、『あ、ここに出るんだ』と思う感覚と同じだ。
しかし、違う。
明らかに違うことがある。
その違いに、僕は早くも恐れをなしていた。
あのキラキラした美しい河口はどこへ!?
太平洋が、怒っている。
恐ろしいほどの高波が、河口から逆流を作っているではないか!!

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ついに、ここまで来た。
波の音が轟く。
今までとうとうと流れていた歴舟川も、ついに流速が落ちる。
陸からの河岸の景色になんとなく見覚えがある。
「この場所で間違いないんだ…」
知らない道を通った後に見慣れた場所が見えたとき、『あ、ここに出るんだ』と思う感覚と同じだ。
しかし、違う。
明らかに違うことがある。
その違いに、僕は早くも恐れをなしていた。
あのキラキラした美しい河口はどこへ!?
太平洋が、怒っている。
恐ろしいほどの高波が、河口から逆流を作っているではないか!!
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2009年10月29日
北海道の川を旅する《歴舟川 8》
歴舟橋へ
ゴールへ向かう漕行となる。
最終日。
「前日別れたAさん親子は5日間を川に費やせるんだ…いいなぁ…」
うらやましくなる。
今日、河口まで下ってしまうのがとてももったいない。
まずは歴舟橋をひとつの目安にする。
1/25000の地形図で距離感をつかむと、昨日から変わらず美しい流れにバウを差し込んだ。
川全体から考えると、もう下流域でもおかしくはないが、かなりの流速がある。
ジャンジャン瀬も出てくる。
ある一級の瀬の下で、「魚写らないかな…」と思い水中を撮影してみた。

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ゴールへ向かう漕行となる。
最終日。
「前日別れたAさん親子は5日間を川に費やせるんだ…いいなぁ…」
うらやましくなる。
今日、河口まで下ってしまうのがとてももったいない。
まずは歴舟橋をひとつの目安にする。
1/25000の地形図で距離感をつかむと、昨日から変わらず美しい流れにバウを差し込んだ。
川全体から考えると、もう下流域でもおかしくはないが、かなりの流速がある。
ジャンジャン瀬も出てくる。
ある一級の瀬の下で、「魚写らないかな…」と思い水中を撮影してみた。
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2009年10月22日
北海道の川を旅する《歴舟川 7》
無人の川原の夜の話
僕はどんなに厳しいキャンプでもこれだけは譲れないことがある。
それは、パジャマだ。
僕はパジャマを着ての就寝じゃないと眠れない、シャイな感じのアウトドアラーなのだ。(シャイとは何だ。)
今回は寒さ対策のため、セーターを上に着たり、スウェットのズボンを重ね着してはいるが。。
しかし、寒い。
ケツが非常に寒い。
そしてもう一つの問題点、野性動物(ヒグマ)の脅威が気にかかる…
思い出される昨日ひろった、熊の毛がもそっと付いた焚き木。
歴舟川事前リサーチ(ネット)で出てきた、川原に残されたクマの糞や足跡の情報。
コワヒ…(・_・;)
小さな音にもビクッとして気が気じゃない。
瀬の音に混じって(霊的な)声が聞こえるような気がする。
イヤなのに僕にはたまにおかしなものが見えたり聞こえたりすることが、本当にある…
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僕はどんなに厳しいキャンプでもこれだけは譲れないことがある。
それは、パジャマだ。
僕はパジャマを着ての就寝じゃないと眠れない、シャイな感じのアウトドアラーなのだ。(シャイとは何だ。)
今回は寒さ対策のため、セーターを上に着たり、スウェットのズボンを重ね着してはいるが。。
しかし、寒い。
ケツが非常に寒い。
そしてもう一つの問題点、野性動物(ヒグマ)の脅威が気にかかる…
思い出される昨日ひろった、熊の毛がもそっと付いた焚き木。
歴舟川事前リサーチ(ネット)で出てきた、川原に残されたクマの糞や足跡の情報。
コワヒ…(・_・;)
小さな音にもビクッとして気が気じゃない。
瀬の音に混じって(霊的な)声が聞こえるような気がする。
イヤなのに僕にはたまにおかしなものが見えたり聞こえたりすることが、本当にある…
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2009年10月14日
北海道の川を旅する《歴舟川 6》
大樹橋
予定していた補給ポイントである大樹橋に到着。
艇を左岸に着けた後、一本の水路をジャブジャブと渡って本当の岸に着く。
大樹橋左岸は公園化されており、地域住民の憩いの場になっている。
川から突然現れた、こきたない身なりの僕に、たむろしていた女子高生たちがギョっとして振り返る。
僕の体からはしとしとと水滴が落ち、日本手ぬぐいを巻いていた頭はミスター・オクレさながらのぺっとりした髪型である。
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予定していた補給ポイントである大樹橋に到着。
艇を左岸に着けた後、一本の水路をジャブジャブと渡って本当の岸に着く。
大樹橋左岸は公園化されており、地域住民の憩いの場になっている。
川から突然現れた、こきたない身なりの僕に、たむろしていた女子高生たちがギョっとして振り返る。
僕の体からはしとしとと水滴が落ち、日本手ぬぐいを巻いていた頭はミスター・オクレさながらのぺっとりした髪型である。
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2009年10月04日
北海道の川を旅する《歴舟川 5》
中流の流れ
歴舟川は日高山脈を源とし、途中ヌビナイ川、歴舟中の川などの清洌な流れを迎え入れ、大樹町だけを流れる清流だ。
その流れの中ほど、名艇ボイジャーとともに僕は下っていた。
思わずため息が出るほどの美しい流れ。
「うわぁ…」
しばらく行くと左岸側は切り立った壁となる。
片側だけながら、感動的なゴルジュ帯だ。

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歴舟川は日高山脈を源とし、途中ヌビナイ川、歴舟中の川などの清洌な流れを迎え入れ、大樹町だけを流れる清流だ。
その流れの中ほど、名艇ボイジャーとともに僕は下っていた。
思わずため息が出るほどの美しい流れ。
「うわぁ…」
しばらく行くと左岸側は切り立った壁となる。
片側だけながら、感動的なゴルジュ帯だ。
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2009年10月03日
北海道の川を旅する《歴舟川 4》
出発の朝
ずいぶん遅く起きた。
小用の限界まで寝袋から出たくなかった。
寒かったので夜中に何度も目が覚めたのである。
テントから這い出すと、すでに昨日の親子連れは出発の準備をしている。
「おはようございます!」
挨拶は元気良く!!
旅の予定を聞いたり。そしてしばらく話し込む。
川旅の終了は、河口でキャンプ一泊、翌日にタクシーに迎えに来てもらうのだそうだ。
あのキラキラした河口で一泊、かぁ。
羨ましく思いつつ、僕には僕の旅があると改めて感じる。
シルバーウィークの5連休(サービス業の方、ホントすみません)、前半は歴舟川、後半はある恩人と合流して積丹でシーカヤックの予定である。
簡単な朝食をとり(全ての食事が簡単なのだ)、一服する。

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ずいぶん遅く起きた。
小用の限界まで寝袋から出たくなかった。
寒かったので夜中に何度も目が覚めたのである。
テントから這い出すと、すでに昨日の親子連れは出発の準備をしている。
「おはようございます!」
挨拶は元気良く!!
旅の予定を聞いたり。そしてしばらく話し込む。
川旅の終了は、河口でキャンプ一泊、翌日にタクシーに迎えに来てもらうのだそうだ。
あのキラキラした河口で一泊、かぁ。
羨ましく思いつつ、僕には僕の旅があると改めて感じる。
シルバーウィークの5連休(サービス業の方、ホントすみません)、前半は歴舟川、後半はある恩人と合流して積丹でシーカヤックの予定である。
簡単な朝食をとり(全ての食事が簡単なのだ)、一服する。
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2009年10月01日
北海道の川を旅する《歴舟川 3》
旅路の歌
転がり続けて歌うよ 旅路の歌を~~ (奥田民生『さすらい』より)
公園でランチをとった後、再び尾田を目指して漕ぎ上がる。
さすがに疲れてきてはいたが、普段からロングサイクリングにはある程度自信がある。
会社まで片道14キロの道のりを、週に何度かこいでいる。
それに比べれば、この信号のない、クルマも少ない道はたやすいものだ。
約2時間の走行。
ついにカムイコタンキャンプ場脇の神居大橋が見えた!
「ヒャッホゥ!!」
テンションが上がり、思わず立ちこぎする。
無事にテントサイトに戻ってこれた。

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転がり続けて歌うよ 旅路の歌を~~ (奥田民生『さすらい』より)
公園でランチをとった後、再び尾田を目指して漕ぎ上がる。
さすがに疲れてきてはいたが、普段からロングサイクリングにはある程度自信がある。
会社まで片道14キロの道のりを、週に何度かこいでいる。
それに比べれば、この信号のない、クルマも少ない道はたやすいものだ。
約2時間の走行。
ついにカムイコタンキャンプ場脇の神居大橋が見えた!
「ヒャッホゥ!!」
テンションが上がり、思わず立ちこぎする。
無事にテントサイトに戻ってこれた。
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2009年09月29日
北海道の川を旅する《歴舟川 2》
出発点へ
道東自動車道の無料通行区間を経て中札内ICで高速を降りた。
ノアを走らせる。
十勝の大地は、ところどころ肥料臭い場所もあるが、その雄大さは格別なものがある。
窓をフルオープンにしてクルマを走らせる。
ニヤニヤしながら、歌うたいまくりである。
川旅の出発点になるカムイコタンキャンプ場のある尾田地区に到着。
事前に調査しておいた個人商店のようなスーパーで買出しを行った。
レジにいたおじさんに営業時間を聞いてみると、
「今日は12時でおしまいだぁ、土曜日だもの。明日は休みさ」
と言う。
何という大胆な商法であろうか。
もうすでに、街とは違う時間が流れている。
全てのものが割高であったが、よろこんで食材と酒を買い込んだ。
クルマはすぐにキャンプ場へと到着、いよいよ歴舟川と対面である。
下見から3ヶ月。
カムイコタンキャンプ場の急な坂を下ると、そこには清流が待ち構えていた!

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道東自動車道の無料通行区間を経て中札内ICで高速を降りた。
ノアを走らせる。
十勝の大地は、ところどころ肥料臭い場所もあるが、その雄大さは格別なものがある。
窓をフルオープンにしてクルマを走らせる。
ニヤニヤしながら、歌うたいまくりである。
川旅の出発点になるカムイコタンキャンプ場のある尾田地区に到着。
事前に調査しておいた個人商店のようなスーパーで買出しを行った。
レジにいたおじさんに営業時間を聞いてみると、
「今日は12時でおしまいだぁ、土曜日だもの。明日は休みさ」
と言う。
何という大胆な商法であろうか。
もうすでに、街とは違う時間が流れている。
全てのものが割高であったが、よろこんで食材と酒を買い込んだ。
クルマはすぐにキャンプ場へと到着、いよいよ歴舟川と対面である。
下見から3ヶ月。
カムイコタンキャンプ場の急な坂を下ると、そこには清流が待ち構えていた!
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2009年09月26日
北海道の川を旅する《歴舟川 1》
前日のテンション
非常に高い。
9月18日。
明日はいよいよ、ここ数年夢見ていた歴舟川下りという大イベントである。
押さえきれず、会社の女の子2名とパフェを食べに行った。
(僕は3つのパフェ部を持つ、一大パフェマニアなのだ)

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非常に高い。
9月18日。
明日はいよいよ、ここ数年夢見ていた歴舟川下りという大イベントである。
押さえきれず、会社の女の子2名とパフェを食べに行った。
(僕は3つのパフェ部を持つ、一大パフェマニアなのだ)

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2009年09月20日
北海道の川を旅する 《歴舟川 予告》
ただいま歴舟川を旅しています。
非常に美しい清流。文句なし!
久々に川下りネタでブログ書けそう。
そのためにやってんじゃないけど…
ようやく実現した、川下りなのです。
下見から3ヶ月。
待っててくれたのね歴舟さん!
かなりのコンディション良。
ふるさと大橋の少し下流側にソロキャンプ中。
明日は河口まで!
海を見て帰ろう。
鮭にも会えた!
うーし飲むぞう。
非常に美しい清流。文句なし!
久々に川下りネタでブログ書けそう。
そのためにやってんじゃないけど…
ようやく実現した、川下りなのです。
下見から3ヶ月。
待っててくれたのね歴舟さん!
かなりのコンディション良。
ふるさと大橋の少し下流側にソロキャンプ中。
明日は河口まで!
海を見て帰ろう。
鮭にも会えた!
うーし飲むぞう。