2010年10月07日
北海道の川を旅する《2010年の十勝川 3/E》
激しい瀬を越え、船上でぐったりしてしまうが、この日の十勝川は流木のストレーナーを大量に擁し流れも速く、なかなか僕に油断する時間を与えてくれない。
スポンジでコクピットの水を排水しながら、忙しいパドリングは続く。
十勝川が暴れたのであろう、流れのサイドチェンジがある場所では河畔林がえぐられ木が倒され、その倒木にに大きな流木がからむ場所がかなり多い。
それを避けるために、河畔林側とは逆側の本流ギリギリを選ぶコースどりで下るため、何度もエディに捕まってしまう。
度重なる故意ではないエディキャッチは、悔しさとともに疲労を伴う。
今まで我流で磨いてきたパドリング技術やコースの選択眼をあざ笑うかのように、いとも簡単にエディに吸い寄せられてしまう。
悔しい、ムカつき、がっくりうなだれる。
そして次の漕ぎ出しは非常に力ない…
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スポンジでコクピットの水を排水しながら、忙しいパドリングは続く。
十勝川が暴れたのであろう、流れのサイドチェンジがある場所では河畔林がえぐられ木が倒され、その倒木にに大きな流木がからむ場所がかなり多い。
それを避けるために、河畔林側とは逆側の本流ギリギリを選ぶコースどりで下るため、何度もエディに捕まってしまう。
度重なる故意ではないエディキャッチは、悔しさとともに疲労を伴う。
今まで我流で磨いてきたパドリング技術やコースの選択眼をあざ笑うかのように、いとも簡単にエディに吸い寄せられてしまう。
悔しい、ムカつき、がっくりうなだれる。
そして次の漕ぎ出しは非常に力ない…
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2010年09月29日
北海道の川を旅する《2010年の十勝川 2》
しかし濁り水は恐い。
水面下がどんな状態であるのかわからない。
これから先、水面の変化だけで下の状況を読まなければならないのだ。
のんびりツーリングとは、とてもじゃないがならないのである。
川の防災情報で確認した情報ではそんなに水位は高くないはずであったが、まだ増水は収まりきっていないようだ。
水辺に生えた雑草の根本はどっぷりと川水に浸かっており、本来あるはずの岸が見えない。
だが水の量は少し多いようでも、流れ自体は増水して渦を巻いているような凶悪さはない。
ただ、豪雨による激流に運ばれたのであろう、水面には太い幹の木があちこちに散らばり存在している。
それらの流木には、まだ青々とした葉が茂っていた。
更にこれらの流木には、これもまた流されてきたのであろう枝がわんさか張り付いており、ビーバーダム状の塊を形作っている。
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水面下がどんな状態であるのかわからない。
これから先、水面の変化だけで下の状況を読まなければならないのだ。
のんびりツーリングとは、とてもじゃないがならないのである。
川の防災情報で確認した情報ではそんなに水位は高くないはずであったが、まだ増水は収まりきっていないようだ。
水辺に生えた雑草の根本はどっぷりと川水に浸かっており、本来あるはずの岸が見えない。
だが水の量は少し多いようでも、流れ自体は増水して渦を巻いているような凶悪さはない。
ただ、豪雨による激流に運ばれたのであろう、水面には太い幹の木があちこちに散らばり存在している。
それらの流木には、まだ青々とした葉が茂っていた。
更にこれらの流木には、これもまた流されてきたのであろう枝がわんさか張り付いており、ビーバーダム状の塊を形作っている。
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2010年09月26日
北海道の川を旅する《2010年の十勝川 1》
2010年8月28日朝。
僕はひさびさに、カヌーの入ったザックをカートに乗せ、ソロキャン用の道具を詰め込んだ重いリュックを背負って家を出た。
「あぁ、歩くのきつい…」
前回、電車スタイルでの川旅を行ったのはもう3年前になる。
今は体力も落ちているだろう、でも行かずにはいられない、十勝川に呼ばれている気がするのだ。
自宅近くの平岸駅から地下鉄に乗り、札幌駅へ。
ビールとサンドイッチを買い込み、帯広行き特急電車に乗り込む。

これから僕は3年ぶりに、十勝川を旅するのだ。
目指すは前回と同じ十勝清水。
駅から川への距離、買い物の便利さから言ってここは十勝川の出発地点として最も良い場所だと僕は思っている。
『おはようございます、こちらは車内販売・・・』のアナウンス流れる車内。僕はすでに飲酒中である。
車窓から景色が飛び込んで来ては素早く後ろへ流れていく。
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僕はひさびさに、カヌーの入ったザックをカートに乗せ、ソロキャン用の道具を詰め込んだ重いリュックを背負って家を出た。
「あぁ、歩くのきつい…」
前回、電車スタイルでの川旅を行ったのはもう3年前になる。
今は体力も落ちているだろう、でも行かずにはいられない、十勝川に呼ばれている気がするのだ。
自宅近くの平岸駅から地下鉄に乗り、札幌駅へ。
ビールとサンドイッチを買い込み、帯広行き特急電車に乗り込む。
これから僕は3年ぶりに、十勝川を旅するのだ。
目指すは前回と同じ十勝清水。
駅から川への距離、買い物の便利さから言ってここは十勝川の出発地点として最も良い場所だと僕は思っている。
『おはようございます、こちらは車内販売・・・』のアナウンス流れる車内。僕はすでに飲酒中である。
車窓から景色が飛び込んで来ては素早く後ろへ流れていく。
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