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2008年11月06日

北海道の川を旅する《幻の歴舟川07 2》

 タイトルに歴舟川と書いていますが、実際下る川は『後志利別川』です。


 今金町

今回、突如としての行き先変更、そして単独行からタンデム行へと変化した旅。
パートナーも去年と同じくKKである。
曇天の札幌を朝7時半に出発した。
途中のコンビニでパンと飲み物を買い込み、クルマを走らせる。
中山峠を越え、雲がかかって下半分ぐらいしか見えない羊蹄山を望み、豊浦町で太平洋側に出、長万部を経て今金町へと至る。
今金町は、後志利別川が流れる流域の町である。
その歴史は後志利別川とともにあると言っていい。
まだ江戸時代の頃、川の上流で砂金が見つかった。
ユーコンのゴールドラッシュ同様、こちらも砂金を追う者たちで賑わった。
その後、様々な鉱物資源が発見され、町は徐々に繁栄をみせた。
しかし絶対的に資源に恵まれているとは言えず、いつしか農作物(じゃがいも)が代表的な産物となった。
鉱業から農業へ。
町は変貌を遂げた。
これはこの町だけのことではなく、それほど鉱物資源に恵まれているとは言えない日本は、時代とともに鉱物資源を輸入に頼るようになった。
日本各地に今金町と同じような足跡をたどった町がたくさんある。
産業を変えるしか、生き残って行く事ができなかったのだ。


国道の両脇に畑作地帯の広がる、今金町にさしかかった。

問題は川下りのゴール地点からスタート地点へと向かうバスの時間だ。
我々の計画は、今金町のショッピングセンターでおにぎりと飲み物、そして焚き木拾い用の段ボール箱を調達し、その後スタート地点まで2人で行く。
僕はスタート地点に残りフネを組み立てる、KKはゴール地点まで車で走り、近くのバス停まで歩き、再びスタート地点まで戻る。
そしていよいよ川下りが始まる…というものであった。
バス時間が結果的にギリギリになってしまった。

北海道の川を旅する《幻の歴舟川07 2》スタート地点で僕とフネは車から降りる(降ろされる)。
そこで見た景色は、茶色く濁った前の年とは別物の、比較的澄んだ水が流れる、そこそこ美しい川であった。

KKは急いでゴール地点の川原へと走り去った。
もしバスに遅れたら、折りたたみのチャリでこのスタート地点まで来ることになる…
一体何時間かかるのか、そして僕は何時間待たなければならないのか。
フネを組み立てながら苦笑いする。
どっちにしても、ここまで来たら川を下るしかない、いや、下りたいのだ。
スーパーで買い込んだビールを、川水の中に放り込んだ。


 合流、出発

KKはあっさりとゴール地点に戻ってきた。
余裕でバスに間に合い、バス停の無いこの橋で降ろしてもらったのだ。
田舎のバスっていいよね。
僕はまだフネを完成させていない。
川を下るには、それなりのセットアップが必要なのだ。
今までの川下りで傷付き小さな穴の開いた我が艇”ボイジャー号”の船底にガムテープを貼り補修を行う。
川は澄んでいるが去年より水量が少ない。
橋脚を見る限り、30~40センチ程度は水位が低い気がする。
船底を傷つけることは必至である。
橋の下の、この川一番の瀬を偵察に行く。
水量が少なく、岩に溝を掘ったような流れはカーブしながら波立ち、最後はドンと落ちている。
これがジェットコースターのように面白いのだ。
KKとルートを確認し合い、いよいよ出発と思ったが、よく見るとこのあたりは焚き木の宝庫だ。
白い一枚岩の上を流れる川は、多くの流木を運んでは、岩の上でカラカラに木を乾燥させていた。
ダンボールに満タンの焚き木を入れ、スターンデッキにくくりつけた。

出発だ!

いつの間にか、橋の上にはオッサンが2人、我々を見下ろしている。

 「怪我するぞー!」
 「気をつけろー!」

まったく余計なお世話である。
今日初めて漕ぎ出す子供ではないのだ。
危険がともなうから面白いんだよ。
KKが前に、体重の重い僕が後ろに乗る。
澄んだ水の、速い流れの中をいよいよボイジャー号が滑り出した!

 「イィヤホォォーーーーイ!」

KKの顔は見えないが想像がつく。
きっと僕と同じ顔をしているのだ。
狭い水路を縫うように、水しぶきを上げながらボイジャーは進み、ダダンッと落込みをクリア。
瀬の直後の瀞場でバウを上流側に向け、誇らしげな顔を橋の上に向けた。
橋の上のオッサンどもは、不服そうな様子だった。
「気をつけろ、あぶないぞ」と忠告しながらも、こういう奴らは我々がひっくり返る事を望んでいるんだ。
そうなった時に奴らは手を叩いて喜ぶだろう。
いや、それでも別にいいのだけれど。

いよいよ危険を冒すことも、それによって出た結果も全て自分で受け入れなければいけない、自己責任で自由な旅がまた始まった。


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