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2010年01月17日

シルバー×ブルー 1

北海道にも青い海がある。
寒流の海は、いつも緑や茶に濁っている気がするが、積丹には『シャコタンブルー』と呼ばれる美しい海がある。
僕の水辺のオモチャと言えば、赤いボイジャー。ファルトボートであるが、この日は積丹カヤックス(http://www.shakotankayaks.com/)のIwaoさんに1dayツアーをお願いし、白いシーカヤックのソロ艇にのり、積丹はマッカ岬の海に浮かんでいたのであった。
シルバー×ブルー 1


2009年初めてお目見えした9月のシルバーウィーク。
歴舟の三日間から帰ってきた翌日、僕は前々回の記事で紹介させてもらったHPの作者、『たいちょお』と一緒に積丹にやってきた。
あの憧れの漢と!

たいちょおとひさしぶりに通じたのは、mixiで。
mixi内に『野田知佑』のコミュニティがあり、そこに参加していた僕は"たいちょお"の書込みを見つけた。
ハッ!!として即座にメッセージを送り、たいちょおからもすぐに返事がもらえて交友が再開したのだ。
驚いたのは、僕が数ヶ月前にお世話になった積丹カヤックスのIwaoさんとたいちょおはその昔、英著のシーカヤック本の共同翻訳をされたことがあると言う、その関係の中間点に僕が入ってしまったということ。
偶然と言うか必然というか…
このつながっていく瞬間に、僕の世界が広がっていくのを感じた。

その後話はトントン拍子に進み、「じゃぁIwaoさんも一緒に積丹で遊びましょうか」となり、あれよあれよと当日を迎えたのであった。
シルバーウィーク4日目、午前中は忙しく会社に出勤していた僕は、待ち合わせに札幌の手稲駅をお願いした。
たいちょぉの出張ついでのコトだから、てっきり仕事っぽい格好で現れると思っていたら、ヤル気マンマンのTシャツにハーフパンツ!
オマケにものすごい黒さで目立ちまくっていた。
ガッチリと握手を交わしながら、満面の笑みで

 「よろしく!」

猛烈に感動してしまった。
そして落ち合った僕達は連れ立って積丹までやってきたのだ。
道中は、たいちょおの海外談を聞きながら、あっという間の車中であった。

この日は手段もないので、海には出ない。
が、キャンプしましょうよキャンプ。

この日は風が強く、野塚のキャンプ場は思い切り強風が吹き付けている。
少し足を延ばすと、ちょうど崖がうまいこと風を防いでくれているエリアの砂浜を発見、そこにテントを設営した。

たいちょおと二人、焚火のための流木拾いに出掛けた。

この浜の近くには旅館が有り、そこの宿泊客と思われるオジサン二人がこの海岸に置かれた壊れかけのベンチに座り談笑している。
流木を抱えた僕に声をかけてくれた。

 「ここでキャンプすんのん?」

お、関西トーンだ。

 「ええ、あのテントなんですよ。」と向こうを指差しこたえる。

 餅「関西から来られたんですか?」
 オ「うん、そうやー。自分も関西弁やな?どこなん?」
 餅「僕は京都なんです、今は札幌に住んでるんですけど…」

地元話でちいさく盛り上がり、

 「どうや、ビール飲むやろ、持っていき。」

と500mlの缶ビールを手渡されたのであった。
流木拾いに行って、ビールを手に入れて帰ってくる…
なかなか僕の性能も捨てたもんじゃないな。

サイトに戻り、焚火をスタート。
まだ外は明るい。
たいちょおと二人、どっかと砂の上に座り水平線を眺めながらいろんなことを語り合った。
この一連の話の中で、たいちょおがなぜか微妙な表情をしているのを見逃さなかったが、後にそれは”いかに僕がたいちょおのサイトで影響を受けて現在に至ったか”について、感激してもらっていたのだと知って、更に嬉しくなった。

このキャンプはともにソロ行好きな二人によるものだ。
食事については超適当であった。
会社の先輩と行くキャンプでは、外では普通作らないような調理にこだわったキャンプもするが、しょせん僕は遊びがメインの人間。
たぶんたいちょおもそうだろう。
メシにかける時間は、ボーっとするか遊びの時間にする方が、僕は好きだ。

あたりが暗くなった頃、Iwaoさんとその奥様がサイトに遊びに来てくれ、宴はしょうもない話ばかりで大いに盛り上がった。

 シルバー×ブルー 1

 「なんやろかなぁ・・・・・・・・・・」

この場所で、偶然か必然かわからないものが重なり、みんなで同じ時間を共有している。
実は僕、かなりの感激屋なもので、この時3人の笑い声を聞きながら、うれし涙をこらえるのに必死だったりした。
僕がこのメンバーをつなぎあわせる存在になれたのだから、こんな幸せな空間はなかなかないよ。

夜も更けてきた頃、Iwaoさんご夫妻が帰宅。
空を見上げると満天の星空である。

人数が多い時は少し恥ずかしくて出せなかった、複音ハーモニカを取り出す。
前日まで歴舟の夜でも活躍していた、僕の愛器である。
複音ハーモニカは、クロマチックスケール(半音階)が出ない。
ので、おのずと演奏できる曲も少なくなる。
だいたいが童謡になってくるのであるが、こういう瞬間には妙に童謡が心を打ったりするものだから、やめられない。

僕の吹く『ふるさと』に合わせて、たいちょおが歌を歌ってくれる。

僕には”ふるさと”が無い。
生まれ育った京都にはすでに実家は無く、オマケにある事情があり、今ではその場所を訪れることすらためらわれる。
実家のある場所には愛着がない。
が、ふるさとを吹いていると思い出す風景があり、人の顔がある。
それは育った場所の里山だったり、母親の顔だったり。
”ふるさと”は無いけれど、郷愁感にひたることができるこの曲が大好きだ。
さらに今日はボーカルが入ってのミニセッションなのである。

夜空に輝く星を、たいちょおが指差し教えてくれる。
ただ「きれいだなぁー」と思って仰ぐ星空と、星の知識があって眺める星空とはきっと違うのだろうな。
僕も星の知識が欲しくなった。

気付けばもう12時である。
なんだこの猛烈な充足感は…



しかしこの後その充足感は、すぐに別な感情にとって変わられることになる。


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この記事へのコメント
う〜ん、
続編が気になる展開っ!

それにしても"餅さんの性能"はスゴイですね〜
なかなか出来ないもんですよ、
人とすぐに打ち解けられるって事。

私も見習わないと...
(人を選んじゃうんで)
Posted by ちん婆 at 2010年01月18日 01:44
>ちん婆さん

えぇ~っ!?
ちん婆さんのブログ見る限り、僕なんかよりずっとハイスペックのような気がするけど。(^^;

はい、この後僕は手痛いミスをおかしてしまいます。
積丹の夜を迎えた我がサイトに訪れた危機とは!?w(°o°;;w

では、また次回!
Posted by 餅 at 2010年01月18日 12:34
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