北海道の川を旅する 《後志利別川06 4》
2006年10月19日21:43
ガツガツ、ゴンゴンと利別川
のんびりと静水に近い川を下っているかと思えば、遠くからゴォーッと瀬音がしてくる。
そういったところは、白波が遠くからでも見える。
難易度の高い瀬は無いとふんで、倒木や人口工作物が見当たらない瀬はスカウティング(下見)なしで突っ込む。
「おおおおおっ、この瀬はどう行く!?」
「あっちルートがいいぞ?」
「いや、もう遅いぞ!」
「どりゃ、いけぇ~~~~っ!」
というやりとりが数回続いた。
楽しくてしょうがない!
そんな中には、「うぉりゃぁ~!」と言ってるのに、瀬が意外と浅く、フネごと岩にチョコンと乗ってしまう恥ずかしいシーンもあった。
思わずKKと笑い出すのであった。
楽しい。
とにかく十勝川とは比べ物にならないほど楽しい。
十勝川では、パドラーとして、またアウトドアラーとして大きく成長した気がしたが、今回はそんな気が全くしない。
感じ取れるもの全てを素直に受け入れている。
楽しいだけだ。
それで、いいのだ。
ほらまた絶叫ポイントが近づいたぞ。
ユラユラ、ユルユルと利別川
後志利別川は、その清流度合いにおいては僕たちの期待をゴツンと裏切ったが、なかなか良い川だった。
瀬もぼつぼつ出て来、そのくせ全体的な流れは穏やかでゆったりと流される楽しみ方も出来る。
途中、メップ川との合流地点では、メップ川の水の美しさに感動し(これこそ清流)、その後の瀞場では小魚たちの激しいライジングに出会った。
わが艇ボイジャー号に積み込んだ荷物は、
・釣りセット
・おにぎり&お茶
・段ボール箱
こんなもんだ。
魚のライズを見たら、黙っているわけにはいかない。
すぐさま川原にフネをつけ、KKと二人、サオを振った。
KKは「ルアーつけてくれ」と僕に言ってくるぐらい、釣りに関してもド素人だ。
僕も3年前に適当に始めたばかりの素人。
魚はまったくかからない。
が、それでいいのだ。
釣っている自分たちが、楽しいのだ。
しかし、あまりにも釣れなさ過ぎるので、僕は焚き木拾いを始めた。
キャンプ地に選んだ川原には、流木等の焚き木がまったく無かったのだ。
途中の川原や中洲もチェックしてきたが、なかなか焚き木になりそうな枝類が落ちているところがない。
今夜の目玉、キャンプファイアーのためには、途中でこまめに焚き木拾いをしていかなければならなかった。
焚き木を拾い、段ボール箱に入れ、フネのスターンデッキにくくりつけた。
中には軽く10kgを超えそうな大物もある。
これは枝ではなく、すでに幹だ。
KKはその幹を指して「大将、大将」と呼んで笑っている。
陽も落ちつつあった。
そろそろキャンプ地目指してマジメに漕ごう。
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