北海道の川を旅する 《後志利別川06 1》

2008年10月21日 17:25

2006年09月20日23:13

 気楽旅へ

いつも出発前というのは、慌しい。
今回は特に、9月1日に出発という、ギョーカイでは禁じ手とも言える時期での有休を見込んだ上での旅。
やはり忙しさで、直前まで出られるかどうかわからなかった。
8/31まで全力で仕事して、なんとか週末を休める状態にできた。

「よし、行けそうだ!」

この旨、連絡せねばならない。
今回の川旅は、単独行ではない。
悪友『KK』とのタンデム行だ!
よっしゃKK、行けるぞ!
実はこのKK、前回の十勝川にも連れて行けと言ってたのだが。
初めての本格的な川旅、どんな危険がかくれているのか、無謀な冒険に友人を巻き込ませられるワケもなく。
このKK、ようやく静水のタンデムに慣れた程度の、僕に輪をかけた単なるド素人なのである。
でも、今回は行こうぜ?
大丈夫、レベル”1”のシロート川だ!
今回は、楽しむ旅。
ここに重点を置いて行くぞ。


 出発

前日深夜、薄汚れた新車"ノア"にとにかく荷物を放り込んだ。
思った通り。
ノアの収納力はすばらしい。
かたや、僕の『水辺の分身』ボイジャー号はどうだ?
2人分のキャンプ道具を積んで川を下れるだろうか…
不安だ。
9月になったばかりの早朝、新しい愛車ノアは、たっぷりとした朝の空気の中、排気ガスを放出して平岸を発った。
KKを迎えに行く。

 「ピンポ~ン、KK君、あそぼー」

今日は寝坊していないようだ。(奴は寝坊常習犯だ)
しかし、出てきたKKの荷物を見て仰天した。
!!荷物が、デカ過ぎる!

今日の予定と行程を、車を走らせながら朝メシのパンを頬張りつつ話す。
「まず出発地点のロケハン、次がバス停の確認、んでキャンプ地探しのロケハン、それでゴール地点のロケハン。
終わったらKKが俺を乗せて出発地点まで運転してもらう。
それでまたゴール地点に戻って車を置く。
その後、バスに乗ってスタート地点まで戻ってきてくれ。
KKが動いてもらってる間に、カヌーの組み立てと荷物の積み込みを終わらせて待ってる。
川を下ってキャンプ地まで行って、ビバーク。
晩メシはコンビニ弁当とビールだな。」
これが僕の考えで、これしかないと思っていた。
しかし、素人KKの考えは違った。
「なんで。キャンプ地に車置けばいいじゃん。それで、BBQセット買ってきて、肉を食おうぜ?」

え?

…な、なるほど。。。

確かにその方が楽である。
買出しも楽、山のような荷物もカヌーに積む必要がない。
…そうしよう。
ああ、そうしようぜ!!
手軽に楽しもう。それが肝心だ。
釣りとかしながら、ゆっくり遊ぼう。
なんてったって、後志利別川は日本一の清流(国土交通省調べ)だからな!

つまり、この川旅の宿泊は、ビバークという悲壮感すら漂うキャンプから、オートキャンプという最高級にお気楽な野営へと、一気に変貌した。

それで、いいのだ。

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