CAPTAIN STAG

2011年03月29日 22:31

CAPTAIN STAG。

ホームセンターでお馴染みのアウトドアブランド。
パール金属(株)製作である。

現在、僕もこの”キャプスタ”ギアにはかなりお世話になっている。
世間での評判は『安かろう悪かろう』ではあるが。

キャプスタ製品には思い出・思い入れがある。

僕がファミキャンを初めて間もない頃、キャプスタのとあるテントを購入した。
今、キャプスタのラインナップからは姿を消しているが、その昔、まるで傘を広げるかのようにインナーを張り、フライをかぶせるドーム型のテントがあったのだ。
僕はそれをホームセンターで見つけて、買った。
とにかく手探りでアウトドアを始めた頃。
面倒なことは極力やりたくなかったのだ。

今考えるとそんなテントが長持ちしようはずもない。
何度かサイトで広げているうちに、ちょっとした風によってポール(傘の骨みたいなもん)が折れた。
崩れゆくテント。
中にはまだ3歳のノエもおり、僕がその骨となってテントを支え、

 「早く出ろ~!」

半分笑いながら避難命令を出していた。

この粗悪品め…

と思いながら撤収、パール金属にクレームの連絡を入れたのだ。

”現品をお送り下さい”

とのお返事を頂き、早速壊れたテントをパール金属に送りつけたのだ。
何日か後、パール金属から驚きの連絡があった。
壊れたテントをある程度風のあるタイミングで再度設営し、実験をしてくれたのだ。
結果、風速5M/Sで倒れることが現品で確認され、丁寧なお詫びにわざわざ実験写真入の報告書も作ってくれ、製品は変わるが代品を送ってきてくれたのだった。
この倒壊は、骨の一部分であるパーツの初期不良によるものであったらしい。

その姿勢に僕は感激し、「粗悪品め…」等とバカにした態度でキャプスタ製品を見ないようになった。
マジメに製品を作っている。

今でも何点か、ソロ行でも信頼できるギアを保有し愛用している。


で。
その代品として送ってきてくれたテントが、オルディナ スクリーンドームテントである。

 

インナーをポール二本で立ち上げ、フライをかぶせるという非常にスタンダードな構造のドームテントだ。
ただし、あなどってはいけない。
このテントの最大の特長は、4面採光・通風ができるという事だ。
暑いシーズンではかなり役立つ機能である。

 

もちろん、しっかりとフライを閉じれば完全な2重構造となる。
ただ、インナーのサイド両面のメッシュ窓が、マジックテープ止めというのだけが残念。
ファスナー仕様であれば文句はただのひとつも無い。
いや、これが代品で送ってきてくれた物だという事を考慮すれば、そんなことはさっぱり忘れ去られるのである。

ノエとの父子キャンプにも、たいそう活躍してくれた。

 

  

その他にも、4人がゆったりと寝るスペースが確保されることから、寝室用として何度も何度も使用してきた。
僕も家族もたいそう気に入っており、今シーズンも何度も引っ張り出されるはずであった。

しかし、この自慢のテントを手放す事にした。
今回の東日本大震災で、誰かの役にたって欲しいと思ったのだ。
モンベル災害義援隊の支援物資として、シュラフ、ガスストーブ、ガスヒーターとともに旅立った。
震災後2日目の事であった。

インナーだけで自立する形は、避難所内でもプライバシー確保のために役立つはずだ。

 

誰かのためになっていてくれる事を祈りたい。




今年、もう一度この同型テントを買おうと思っている。


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